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作品紹介

規約喰い

「同意する」を押した先に、何が書かれていたのか。規約が現実を縛る近未来の街で、無登録の「異議申立て代行屋」御影トワが、 契約の穴を探して執行を止めていく連作です。1話ごとに一つの規約を読み解く、リーガルミステリー風のSFになっています。

この作品は、生成AIと一緒に作っています。AIが案や初稿を出し、人間が設定の取捨選択と修正を行い、別のAIにも点検させています。 作り方は制作日記で公開しています。 作中に登場する企業・サービス・団体・規約は、すべて架空のものです。

作品の成り立ちと読み方

『規約喰い』は、「もし自分が漫画家だったら?」という遊びのプロンプトから、ChatGPTが出してきた架空の漫画タイトルでした。 設定が惜しくなって、本当に小説にしてみることにし、その後、漫画にも挑戦しています。成り立ちは、制作日記に書いています。

  • 小説版: noteで、第1章と第2章(各6話)が読めます。第3章は連載中で(全8話の予定)、現在6話まで読めます。各章の最後に、作中に登場する規約を載せた「章末資料」がついています。
  • 漫画版: 第1章第1話を漫画にしています。全18頁を掲載しています。
  • はじめて読む方は、下の登場人物と用語を確認してから、小説の第1章第1話か、漫画版から読み始めるのがおすすめです。

あらすじ

第1章「無料の値段」

雨の夜の駅前に並ぶ「完全無料送迎」の白いワゴン。運賃もゼロ、迎車料金もゼロ。けれど利用規約の第八条には、 翌日の自由な時間を最大八時間、運営者に譲り渡すという一文が埋もれていた。依頼人の佐伯透子を助けるため、トワは自分も 契約の当事者になって、規約の中に隠れた穴を探す。

第2章「退会できない街」

生活のすべてが一つのIDにつながった街。退会ボタンは確かにあるのに、押しても何度も「あと48時間」に戻されてしまう。 玄関を開けただけで退会が取り消されるのはなぜか。トワは、規約に書かれていることと、実際のシステムが行っていることの 食い違いを追う。

第3章「あと五千円で受け取れます」(連載中・全8話)

SNSの「300万円を無償支援」という投稿に申し込んだ宮原ユウは、受け取るために、5,000円、20,000円、50,000円と 払い続けることになる。解約を申し出ると、今度は12万円を請求され、支払えないうちに、勝手に投稿をさせようとする帯が 腕に巻き付いた。トワは、依頼人本人の端末と規約だけを手がかりに、請求の根になっている条件が、本当に起きたのかを 確かめていく。詐欺の手口を、規約の側から読み解く全8話。

登場人物

  • 御影トワ 主人公

    規約の穴を突いて契約の執行を止める、無登録の「異議申立て代行屋」。20歳の女性。濡れた黒髪に黒いショートコート。無愛想で皮肉屋だが、依頼料はきっちり請求する。

  • タグ 相棒

    犬ほどの大きさの黒い「執行体」。毛に見える表面は細かい文字列でできていて、規約の気配を嗅ぎ取る。本人は「犬じゃない」と言い張る。

  • 乾ミオ 情報屋・協力者

    28歳。デジタル規約解析を得意とする情報屋。雑居ビルの一室にこもって、削除ログや改訂履歴、実際のシステム処理など、文章だけでは見えない部分を調べ上げる。トワの数少ない友人で、実務上の協力者。カップ麺と軽口が好きで、仕事は早い。

  • 真白カナメ 公共同意庁の監査官

    若手の男性監査官。規則を曲げず、手続どおりにしか動かない。トワとは何度も顔を合わせることになる。

  • 佐伯透子 第1章の依頼人

    34歳、食品卸会社の事務員。終電を逃して「完全無料送迎」を使ったことから、事件に巻き込まれる。

  • 森下奈央 第2章の依頼人

    31歳。引っ越しを控えているのに、退会の手続きが何日たっても終わらない。

  • 宮原ユウ 第3章の依頼人

    27歳の契約社員。SNSで「300万円を無償支援」という投稿を見て申し込み、受け取るために少しずつお金を払い続けてしまった。

世界観の用語

規約圏
目に見えない規約の効力が及ぶ領域。企業や行政などが、それぞれ独自の規約圏を持つ。
執行体
強い規約が帯びる、怪物のような姿。違反者を物理的に拘束することがある。タグもその一つ。
余白視
トワの能力。規約と現実がかみ合わない場所が、白い亀裂として見える。
公共同意庁
規約や契約を監督する公的機関。緊急の異議申立てを受けつけ、執行の停止を命じることができる。

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